serial experiments lain ファンアートSS

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Layer:11 
――肉体を捨てた少女


肉体を捨てた。

記憶ははっきりしている。
屋上から飛び降り、頭が弾ける瞬間の感覚までしっかりと。

痛かったけど、想像していたよりは平気だった。

一瞬だったからか、そもそも肉体が感じられる痛みなんて上限があってそんなでもないのかもしれない。


こうして私は肉体を捨てて、ワイヤードでのみ存在する人間になった。
いや、もう人間ではないのかもしれない。
実際に、一般的な生物の定義からはすでに外れている。

けど正直そんなことはどうだっていい。
リアルワールドでずっと言葉にできないしがらみを感じていた私にとって、ワイヤードは解放感に溢れていた。


こちらからリアルワールドとつながりを持つには、最初はメールなんかの通信経路を使う必要があった。

良かれと思ってみんなを誘ってみたけど、怖がらせる結果になってしまったのは残念。

それも当然だけどね。

私だって、最初にこちら側に来ようと思ってから実際に行動に移すまで凄く悩んだし、死ぬのって簡単じゃないって分かる。

それでも実際に肉体を捨ててこちら側に来てくれた子もいるし、NAVIを使ってワイヤードに来てくれる子もいた。

その中でも玲音には驚いた。

NAVIも使わずに、ワイヤードとリアルワールドを行き来できるように、境界を壊してしまうなんて。

ねえ玲音、本当はあなたが――


@96kuroguro


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